『色づく世界の明日から』OPの演出が神すぎて泣けるアニメ。17才ってタイトルも素晴らしい。

Anime
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総合評価:★★★★★+

音楽:★★★★★
物語:★★★★★+


久しぶりに感想を書きたくなるアニメを見た。

「色を失う?ありきたりだな」と侮った自分が恥ずかしい。13話を見たあとの満足感はまさにRAVEだった。なにも心配しなくていい、全てのものから守ってやる!!を、初めて読んだときと同じ衝撃をくらった。


「色づく世界の明日から(以下、色づく)」を一言で表すなら、「青春の寄せ鍋」。高校生、部活、恋愛、三角関係、ちょっとした魔法で、この作品はできてる。

とくにOPは屈指のクオリティはすごい、曲名が「17才」っていうのもいい。たった3文字で色づくが青春アニメだと理解できる。考えた人、天才か。

これはそうとう思い入れ強く作ったな。と思ってインタビュー読んでみたら、特別深い意味はなかった!ないのかよ!


というわけで、「色づくは最高の1クールアニメだった」と絶賛するスタンスで語っていきます。よろしくおねがいします。

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篠原監督が有能すぎる

さすが「凪あす」の監督。
あなたのおかげで、「色づく」もPAを代表する作品だよ。篠原監督ッ!おまえの命がけの行動ッ!ぼくは敬意を表するッ!って、感じです。

主人公がうじうじしすぎない、テンポもいい、テーマも一貫している、まじで起承転結しっかりしてる作品だった。

✔ OPがP.A.WORKS史上最高のクオリティ

OPの90秒に、キャラの表情、歌詞、背景、全てが濃縮に詰まっている。「色づく」のスーパーダイジェスト映像といっても過言じゃない。

なんで瞳美と唯翔だけじゃなくて琥珀も1人なんだろう?と疑問に思ったけど、ちゃんと意味があったことにも脱帽した。

丁寧なキャラの心情描写

とにかく丁寧にキャラが作られている。
だから、発言や感情の変化に違和感を感じない。これが、「色づく」の良さを引き立てているポイント。

1クールアニメには、「突然、何いってんだ?」と感じることがある。制作がいろんな要素を詰め込んでしまい、キャラかストーリーが破綻するケースがそれ。

例えば、主人公がヒロインを好きになった動機が不明だったり、風呂敷を広げすぎてストーリーの犠牲になるキャラがいたり。


この『色づく』にそれはない…あるのはシンプルな、たったひとつの思想だけだ…たったひとつ!『物語もキャラもちゃんと完結させる』!それだけよ…それだけが満足感よ!


制作のインタビューを読んでみると、「キャラが嫌われないように」と気を使ったらしい。素晴らしいね、ちゃんと思想が反映されているよ。


個人的には、サブヒロインである”あさぎ”の活躍をピックアップしたい。細かいシーンに彼女の心情を挟むことで、視聴者が置いてけぼりにならずにすんだ

1クールの尺が短いという欠点を、細かいシーンの活用でカバーしているのはあっぱれ。瞳美を見る将の表情や、写真を撮るときのピントの演出とかね。とくにピントをずらす演出は震えた。


正直、あさぎはもっと感情的になってもいいとは思った。急に現れた女性に、ずっと片思いしてた人をとられるんだから。なんなら殴り合ってもいいし、それくらいドロドロしてもOKだった

まあ、アタックしないのも悪んだけどね。な、要?

要:「悲劇のヒロインぶるのはやめなよ」


要は置いといて、監督も、あさぎは大学生になったらモテるって名言してる。ぼくは鈍感キャラが大嫌いなので、本音は将よりいい男を捕まえてほしかった。

色の美しさ瞳美の心情さ!

新海誠に興味をもった理由が”言の葉の庭の映像美”である僕にとって、作画の美しさにはどうしても言及せずにはいられない。

色づくでは、カラフルな世界がより美しく表現されている。モノクロの世界に生きる瞳美が、カラフルな世界に感動していることを絵で伝えているのでしょう。

また、本作の”色”は、「人生への向き合い方」みたいな意味もある。赤青白とかそういう意味合いだけじゃなく。

例えば、カラフルは可能性に溢れた未来を、赤は情熱をもって進む様子、青は曇りのない気持ちを表現できる。

つまり、色づくというアニメにおける、”色”の役割ってめちゃくちゃ多いなって感じます。画面の見栄えを良くして、瞳美の感情を表現して、かつ作品のテーマを象徴しているから。

魅せるだけじゃなくて、考えさせる工夫も素晴らしいね。

一貫したテーマ

本作のテーマは「瞳美の色が回復すること」で、自分を閉じ込めた殻を破り前を向くことがアニメでやりたいこと。

そのテーマがブレずに貫けたのは良かったし、テンポを良くするために深堀りできそうなシーンをカットしたのも英断だった。

中でもうまいなと感心したのは、瞳美の問題と思わせて他にも同じ苦悩を抱えた人がいたことしかもそこに気づくのが最後の最後っていうのがいい。

スタンド使い同士は引かれ合うように、瞳美は似た人たちを引きつけていた。距離が近いほど苦悩も大きくなる。それが唯翔と琥珀で、あさぎや胡桃だった。

✔ 各キャラの成長


【あさぎ】
恋も写真もがんばると決意する
【胡桃】
悩んでいたときアドバイスを受ける
【唯翔】
絵を書き続ける決意をする

千草と将に関しては、成長にフォーカスするとあまり関わりはない。とくに千草は、場を回す役割に徹していたからノータッチ。


制作秘話

監督・篠原俊哉さんのインタビューがあるのですが、これがまたいい。

どんな思いで作ったか、なにに苦労したのか、制作陣の努力を知ってから見返すと、また別の意味で感動できる。

とりあえず、琴線に触れた部分はカットしてまとめてあるので、暇なときに読んでみて。


始まりは「モノクロの風景に、一瞬にして色が付く場面を描きたい」という思い

この作品の企画は、ラインプロデューサーのこの思いから始まった。

・『色』は何を表しているのか
・色が変わることにどんな意味があるのか
・体現する主人公はどんなキャラクターなのか

こういった基本的なコンセプトを考えていったみたいです。

一方で、恋愛を主軸とした青春群像劇をやろうというのは最初から決まっていたとおっしゃっていました。

本編で語られなかった裏設定

インタビューの中でおもしろい設定を紹介していたので抜粋。

・月白家は女系魔法使いの家系で旦那はみんな、婿養子
・魔法を特定の人やグループの利益のために使ってはいけない不文律がある
・『まほう屋』はネット通販もしているが儲けはない
・月白家がいい家に住んでいるのはお父さんの稼ぎがいいから

なにより「そうなのか!」と思ったのが、時間魔法を使える魔法使いは世界にも数えるほどしかいないという設定

「私はLevel.77の大魔法使い」って本当だったんかい!まあ、未来の琥珀が77歳だってことだと思うけど。

あ、ちなみにお父さんの職業は一級建築士みたいです!

私の色は…何色かしら

ブレないテーマがあるだけで、ここまで作品は完璧に仕上がるのか。そう思わされたアニメだった。

キャラの萌え的な魅力ではなく、それぞれ生きた人間として好きになれる。それほど身近に、等身大に、キャラクターを追いかけることができた。正直、千草と将は後半あんまり記憶に残っていませんが、13話はめちゃめちゃ泣いた…!

グラッツェ、篠原監督ッ!


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